「ここだって楽しいもんね、遥ちゃん」
「うんっ」
胸は無理ならせめて足で、ということらしい。
二人の舌は膝から太股にかけてをちろちろと舐めあげている。
「ひぁっ…や、あは…やめ、てっ!ひゃは、ははははっ!」
四人は舌を動かしながらも手を休めていない。
舌によってヌルヌルにされた肌は爪も抵抗無く滑り、玲奈に新たな感覚を味あわせる。
(凄くくすぐったい…けど、なんか違う…?)
もがくこともできなくなってきた頃、玲奈はそれに気づいた。
今や玲奈の体は、触れられるだけでたまらないくすぐっさが走る。
だが、それだけではない。
特に敏感な何カ所かを責められたとき、刺激は体に染み込み、
胸の奥に言い表しようのない疼きが生まれた。
理解できないもどかしさが、それをより強める。
「ぅんっ!はぁ……あっ!」
鎖骨をなぞられ、胸の蕾を摘まれ、太股を舐めあげられ―
疼きは足のつま先までにも広がったが、決して体の外には出ていかない。
際限無く膨れ上がる得体の知れない衝動に、玲奈の体はピクピクと震えていた。
「班長、どうしたの?」
「なんか声ヘンだよ?」
鈍い四人も、さすがに玲奈の異変に気づいた。
玲奈の腰は僅かに宙に浮き、笑い声にはひきつったような妙なものが混じっている。
「ヘンなのー。喜んでるみたい」
遥が手のひらでお腹を撫でまわすと、玲奈の口から甘い吐息が洩れた。
「やっぱり。班長、こちょこちょされて嬉しいんだ〜」
「ちがっ……ぅあっ!は…んあぁっ!」
再び強められた責めに、体は否応無しに反応してしまう。
疼きは脳を麻痺させ、刺激は完全に快感として受け入れられている。
今に至るまで秘部には指一本触れられていないが、そこは既に湿り気を帯びていた。
だが、決して玲奈が淫らという訳ではない。
最初の筆やその後のくすぐりを下ごしらえと考えれば、
数十分に及ぶ愛撫だったとも言える。
小学五年生の少女とはいえ、感じてしまうのは無理もないことだったのだ。
四人は玲奈のさらなる反応を引き出そうと、執拗に弱点を責め立てる。
早くなる呼吸。甲高い嬌声。
そして何よりその表情が、玲奈の高まりを表していた。
「ここ、くすぐったいでしょ?」
「ちがうよー。嬉しいんだよ」
四人の指と舌は玲奈の体の全てを知り尽くしている。
敏感な部位に触れられる度、下着には染みが広がった。
熱い性感が、玲奈を内側から支配している。
「ひっ…くぁ……ぁあっ!やあぁあああっ!」
(なんか…きちゃうよぉっ!)
玲奈は限界が近いことを悟った。
溜まりに溜まった快楽が、自らの意思を押し流していくのが分かる。
だが、両手足は押さえられ、身をよじることすら満足にできない。
彼女はこみ上げてくる何かを自覚しつつ、どうすることもできなかった。


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